これまでデザインナイフと言えばタミヤのモデラーズナイフのような小型の物しか知りませんでした。
プロモデラーさんの書籍で一回り大きい「アートナイフ」と呼ばれる物を使用しているのを見て、「プロが使っているんだから何かと役に違いない。」と思いお試しで購入。
刃と本体が通常のデザインナイフよりも一回り大きく、刃のバリエーションも豊富なので、今後のプラモデル制作に活躍を期待しています。
OLFA アートナイフプロの中身
OLFA アートナイフプロのパッケージを開封すると、
- ガラス繊維入り樹脂でできた本体
- ケース入りの替刃3種、計6枚
が入っています。
刃も本体も「デザインナイフ」として販売されている製品より一回り大きいですね。
ちなみにOLFA社は、
創業者・岡田良男という青年が、ガラスをガラス切りで傷をつけて割るように切断することと、昔GHQから貰った格子状に切り込まれた板チョコレートを折るのを思い出して着想し、使い込んで鈍った刃の先端の部分を折って捨て、刃の次の部分を先端として使うようにするカッターナイフを提案、特許出願をした。
刃の寸法(幅9ミリメートル・18ミリメートル)や折り筋角度(59度)などは全てデファクトスタンダードとなり、名実ともに折る刃式カッターの世界ブランドへと成長していった。
ということらしいです。
OLFA アートナイフプロの本体とキャップ
OLFA アートナイフプロの本体後ろ側とキャップには、転がり防止のための突起がついています。
作業を行っている間に、勝手に転がって行方不明にならないようにという心使いからでしょう。
転がって落ちて刃先が欠けたり、最悪体に当たってケガをするトラブルを未然に防いでくれます。
シンプルな道具だけどこういう配慮が嬉しいですね。
グリップ部はラバーが付いており、長時間握っても指が痛くならないようになっています。
刃は金属の部品でしっかり保持される仕組みです。
握ったサイズ感は3色ボールペンと同じぐらいと言ったところでしょうか?
測ったところ、ラバーグリップ部分の直径は約12mm、刃を除く本体の長さは約146mmでした。
タミヤのモデラーズナイフと並べてみるとこんな感じです。
OLFA アートナイフプロの替刃
OLFA アートナイフプロには3種類2枚ずつ、合計6枚の替刃が付属します。
直線刃
切り抜く、切る、削る作業に使うようです。
尖った刃先を使う事が多くなるでしょうね。
合わせ目消しやパーティングライン処理でカンナ掛けする際も、一度に広い面積を処理できそうです。
刃の厚みは0.5mmということです。
曲線刃
押さえて切る、滑らせて切る作業に用いるようです。
刃先よりも「刃の腹」を使った作業が多くなるでしょう。
刃の厚みは0.45mmです。
私は今のところタミヤのモデラーズナイフには純正の直線刃をセットし、OLFAのアートナイフプロには曲線刃をセットして常駐させています。
平刃
彫り込みや表面仕上げに使うということで、ノミのように使う事を想定しているのでしょうか?
模型雑誌なんかでは、平面についたモールドを削り落とすのに良いと紹介されているので、いつか挑戦してみようと思います。
刃の厚みは0.55mmと一番厚くなっています。
その他の替刃
OLFAアートナイフプロには、別売りでホビーのこ替刃(細刃)とホビーのこ替刃(広刃)というバリエーションもあります。
プラモデルパーツの切断に使えそうですね。
腕が上がっていろんな工作ができるようになったら、購入してみようと思います。
替刃は他のデザインナイフに装着できる?
OLFA アートナイフプロの替刃はタミヤのモデラーズナイフに装着できます。
装着部分の幅がどちらも約6mmなので、同じ幅のデザインナイフなら互換性があります。
ただし装着すると、画像のようにデザインナイフ本体の径と刃の腹の部分がほぼ同面になります。(もしくは飛び出す)
こうなると保護キャップが付けられなくなったり、刃の腹で指を切るリスクが高まったりするので、あまりおすすめできません。
替刃だけ購入して流用する場合は、安全対策に十分気を付けましょう。
アートナイフプロの使い道
他のデザインナイフと同じように、ニッパーで切断した後のゲート跡の処理や、合わせ目やパーティングラインの処理の際のカンナ掛け、パテの切削などの場面で使用します。
カッターナイフでもできますが、刃がしっかり固定されているアートナイフプロのほうが精度の高い工作ができます。
(カッターナイフの刃も確かに切れるんだけど、刃はガイドの中に通っているだけで固定されていないため、どうしても刃自体が上下左右にブレてしまう)
平刃を装着するとノミのように使って彫り込む事もできます。
私が意外だったのが、有名なプロモデラーさんがデザインナイフの刃先を折って、背の部分でスジ彫りをするというのをYOU TUBE(だったと思う)で見た事でした。
折った後で砥いで形を整えるようですが、慣れれば綺麗なスジ彫りができるようになるかもしれません。
あれば便利なアートナイフプロ
タミヤのモデラーズナイフに代表されるデザインナイフは模型作りの必需品です。
対してアートナイフプロはあれば便利な道具です。(今のところ私にとっては)
どちらかと言うと曲線替刃のほうが必要性は高いかもしれません。(今のところ私にとっては)
ただ、持っていれば必ず作業の幅や作業性は向上するので、1,000円弱の金額は投資しても後悔しないと思いますよ。