素組み・組み立て

【動画あり】合わせ目消し:貼り合わせタイプの接着剤を使ったやり方

当ブログは記事内に広告リンクを含みます。

ガンプラの合わせ目消しで昔からあるのが、貼り合わせ式・ドロドロタイプの接着剤を使った方法です。

塗装派はもちろん、成型色を活かしたまま合わせ目が消せるので無塗装・部分塗装派の方も採用している方法です。

今回はそのやり方やコツ、メリット・デメリットについて紹介しますね。

どんな接着剤を使う?

このやり方ではドロッとした貼り合わせタイプの接着剤を使います。

主成分の有機溶剤に加え、プラモデルのパーツと同じ合成樹脂(スチロール樹脂)が含まれています。

昔からある接着剤でスチロール系の接着剤と呼ばれたりもしますね。(私が少年の頃はコレしか無かった)

接着目的で使う時はパーツの合わせ目にハケで塗布し、パーツどうしを貼り合わせて使います。

プラモデルコーナーには必ずタミヤセメントの白蓋・角瓶タミヤセメントの六角瓶Mr.セメントのいずれかがあるので入手も簡単です。

大容量の角瓶だと使い切る前に有機溶剤が揮発して固くなってしまうので、以前まで私は少容量の六角瓶を使っていました。

しかし六角瓶は安定性が悪く、仕上げ前のガンプラの側で倒して接着剤まみれにしてからは、容器が安定する白蓋・角瓶を使うようにしています。

SNSなどでベテランモデラーさんの作業スペースを拝見しても、角瓶を愛用している方がほとんどな印象です。

貼り合わせタイプの接着剤を使った合わせ目消し

それでは実際のやり方を紹介しますね。

  1. 接着剤を塗る
  2. パーツの貼り合わせ・乾燥
  3. ヤスリがけ

の3ステップで進めていきます。

上の画像の赤枠の合わせ目を消します。

step
1
接着剤を塗る

まずパーツの合わせ目に接着剤をたっぷり塗ります。

片側だけだとプラスチックが十分溶けなかったりするので、両側のパーツに塗りましょう。

パーツの内側から外側にハケを動かすとうまく塗れます。

1回でたっぷり塗るのが難しい場所などは2回塗りしてもいいでしょう。

とにかくこの段階では、両側のプラスチックをしっかり溶解させる事がポイントです。

step
2
パーツを貼り合わせる

パーツどうしをグッと合せて密着させます。

この時溶けたプラスチックが合わせ目から”ムニュッ”と出てきたらOKです。

すぐに手を離さずに、20秒ぐらいは押さえ続けたほうがいいですね。

この後は3日~1週間かけてじっくり乾燥させます。(気温・湿度で変化する)

1~2日でも表面は乾きますが、内部が乾燥してないので後に収縮して”ヒケ”が発生します。

私は甘く見てすぐにヤスリがけしてましたが、塗装段階になってヒケてた事が何度かあったので乾燥期間をキッチリとるようにしてます。

メモ

押さえ続けるのが大変な場合はクランプやクリップを活用するといいでしょう。

他の作業をする間しばらく挟んだままにしておきます。

バズーカなどの長物は全体的に押さえるようにしましょう。

飛行機モデラーさんが機体のモナカ合わせを処理する時は、よくマスキングテープや輪ゴムなどを使って全体をぐるぐる巻きにしてますね。

step
3
ヤスリがけ

3日~1週間経って内部までしっかり乾燥させたら、はみ出たプラスチックをヤスリがけで削ります。

例は平面なので、サンドペーパー(耐水ペーパー)ゴッドハンドのFFボードアクリルを半分に切った物に両面テープで貼り付けて使っています。

何番のヤスリまでかけるかは仕上げ方や個人によってマチマチです。

ミリタリー調でつや消し仕上げがメインの凄腕モデラーさんで、基本は400番までという方もいます。

教科書的には800番までヤスリがけしておけば、簡単フィニッシュ・全塗装どちらも対応できるでしょう。

カーモデルのようにピカピカの光沢仕上げにする場合、1,000~1,500番までペーパーがけする場合もあります。

接着剤を使った合わせ目消しのコツ2つ

溶剤系の接着剤を使った合わせ目消しでうまくいかない共通の原因は

  • 溶け出しが少なくて合わせ目が残る
  • 後で収縮してヒケが発生する

の二つでしょう。

そのため以下の2点に注意して作業するとうまくいきます。

ココがポイント

  • プラスチックをよく溶かす(接着剤をたっぷり塗る)
  • 乾燥期間を十分にとる(3日~1週間)

接着剤を使った方法のメリット・デメリット

私見ですが接着剤を使ったガンプラの合わせ目消しのメリット・デメリットをあげておきます。

メリット

  • 成型色を活かせる
  • 乾燥後も削りやすい
  • 接着部分が衝撃に強い

溶剤系の接着剤を使ったやり方に共通なのですが、合わせ目はほぼ元の色のままです。

800番までペーパーがけしてつや消しトップコートするだけでほとんど分からなくなります。

プラスチックを溶かして接合するので、合わせ目(=接合部)も元のプラスチックに近い性能になるのでしょう。(多少の変化はあると思いますが…)

そのため乾燥後の硬さがほぼ元のプラスチックと同じで、ヤスリがけがしやすいのも良い点です。

パーツどうしも合わせ目で一体化するので、変形や衝撃に強く割れにくいのも特徴です。

瞬間接着剤だと衝撃に弱いそうです。

デメリット

  • 塗るのに時間がかかる
  • 乾燥に時間がかかる
  • 完全に消す事はできない

貼り合わせタイプの接着剤を使う場合は塗るのに比較的時間がかかります。

慎重に塗ってる間に乾燥してうまく”ムニュッ”ができなかったり…。

そんな場合は二度塗りしたり、流し込みタイプの接着剤を使った方法で合わせ目消しをするといいでしょう。

乾燥に時間がかかるのが時間のないモデラーさんが一番気にする点じゃないでしょうか?

時間の無い場合は瞬間接着剤や速乾性のパテを使うといいかもしれません。

接着剤を使った方法は「合わせ目をほとんど目立たなくする」事はできますが「完全に消す」事はできません。

プラスチックに含まれている顔料?染料?が有機溶剤の影響で揮発?変質?するので、合わせ目周辺が多少白っぽくなります。

プロモデラーさんでも完璧に消す事は不可能と言っているので、これは仕方ないですね。

どうしてもこだわりたい場合はランナーパテを使用するといいでしょう。

ランナーパテの作り方

  1. 合わせ目を消したいパーツと同色のランナーを細かく刻む
  2. 有機溶剤(接着剤)の中に一晩ほど浸ける

こうするとパーツと同色のドロッとしたペーストになるそうです。

色付きの接着剤みたいな物ですね。

手間はかかりますが、究極の成形色仕上げを目指すならやる価値はあるかもしれません。

まとめ

どこでも簡単に手に入る材料で昔から実践されてるのが、接着剤を使ったガンプラの合わせ目消しです。

乾燥に時間はかかりますがヤスリがけがしやすく、成型色を活かした仕上げにも対応できます。

初心者でもぜひ身につけておきたいテクニックの一つですね。

おすすめ関連記事

\ グレード・シリーズ別 /

》Amazonのガンプラ通販

  • この記事を書いた人

Taro

25年ぶりに模型製作を再開した地方済みの出戻りモデラー。今の主食はガンプラですが、ミリタリーやジオラマにも興味津々。

-素組み・組み立て