ガンプラのウェザリングで使える材料・道具には大きく分けて
- 汚し塗装に使える塗料やマテリアル
- ダメージ表現に使う道具
の2つがあります。
今回は入手しやすく初心者さんでも扱いやすい物から、少し慣れた脱ビギナーさん向けの物をまとめました。
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初心者におすすめのウェザリング道具3選!
初めてガンプラのウェザリング挑戦したい初心者さんやまだ慣れてない人は、
- リアルタッチマーカー
- 塗装用マーカー
- ウェザリングマスター
などのマーカー系やパステル系の材料・道具から取り組むのがいいでしょう。
リアルタッチマーカーを使うとウォッシングの効果で全体的な汚れを表現したり、細筆で描き込む事で塗装の剥げや錆びを表現する事ができます。
水性なので取り扱いも簡単です。
ガンダムマーカー(塗装用)は直接塗ってもいいですが、塗料皿に出して筆塗りする方法がおすすめです。
細い面相筆で塗装剥がれを描いたり、広い筆でドライブラシする事で金属の擦れを表現する事ができます。
アルコール系で乾燥が早いので、溶剤代わりの無水アルコールがあると作業しやすいでしょう。
ウェザリングマスターは付属の刷毛やスポンジを使って手軽に汚せるのがいいですね。
塗料では出しにくい埃っぽさが表現できるので、砂や泥・ススのウェザリングに挑戦してみるといいでしょう。
ウェザリングに使う塗料・材料
汚し塗装で平面的な汚れや立体的な汚れ、着色に使う塗料や材料を紹介します。
リアルタッチマーカー(初心者おすすめ)
下地を痛めない水性ペンで、太筆・細筆が両端についています。
匂いも無く取り扱いも簡単なので、初めてウェザリングに挑戦する初心者さんにおすすめです。
太筆では広い面積を汚してティッシュや綿棒で拭きとり、全体的な汚れを表現するウォッシング的な効果が得られます。
細かな所・入り組んだところは細筆で描きこんで綿棒で拭きとり、塗装の剥げを表現するチッピング的な表現ができます。
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塗装用マーカー(初心者おすすめ)
塗装用のガンダムマーカーやタミヤマーカーが扱いやすいです。
ガンダムマーカー(塗装用)
アルコール系のマーカーで塗膜やメッキを痛める可能性があるため、素組みのガンプラ専用のマーカーです。
直接塗ったり塗料皿に一旦塗料を出して筆塗りしたりと、主に部分塗装に使います。
専用のエアブラシシステムを使えば広い面積の塗装も可能です。
ガンプラのウェザリングでは、グレーやブラックで描きこんで塗装の剥げを表現するチッピングに使ったり、シルバーを塗料皿に出してドライブラシをする事で金属の擦れ表現に使えます。
ガンダムマーカーは無水エタノールなどのアルコールで薄めたり拭き取ったりする事ができます。
乾燥が早く扱いづらい場合や筆のクリーニングに準備しておくといいでしょう。
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タミヤマーカー
油性のマーカーで、直接塗ったり塗料皿に一旦塗料を出して筆塗りしたりと、主に部分塗装に使います。
車・バイクモデラーさんの間では、X-11クロームシルバーの発色がとても良いと評判です。
ウェザリングではガンダムマーカーと同じようにチッピングやドライブラシに使えます。
ウェザリングマスター(初心者おすすめ)
化粧品のアイシャドウのように色のついた粉を固めた材料です。
ハケとスポンジが両端についた付属のスティックで塗りつけます。
粉状なのでウェザリング前後のコーティングは必須と考えた方がいいでしょう。
とりあえず試したいなら「スス」が入ったBセット、砂や泥を表現したいならAセット、バーニアなどの焼けを表現したいならDセットがおすすめです。
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パステル
パステル系の素材はミリタリーモデル用で販売されている物もありますが、低彩度の絵画用を流用することもできます。
ウェザリングパステル
色のついた粉末が瓶に入ったもので、3色1セットになっています。
セット1は泥や埃、セット2はススや錆びの表現に使います。
筆でそのまま擦り付けたり、アクリル溶剤で溶いてから塗って使います。
混ぜて色合いを調整する事も可能です。
定着が悪いのでウェザリング前後のコーティングは忘れずに。
絵画用パステル
絵画用のパステルもガンプラのウェザリングに使えます。
彩度が低い色で泥や埃、スス、錆びなどを表現できます。
スティック状なのでサンドペーパーや茶こしで粉末にし、そのまま筆で塗りつけたりアクリル溶剤で溶いてから塗ります。
こちらも前後のコーティングはしっかり行いましょう。
エナメル系塗料
下地のラッカー・アクリル塗料の塗膜を侵さないのがエナメル塗料です。
基本塗装が終わってからの部分塗装・上塗りによく使われます。
下地を侵さない特徴を生かしてウェザリングでは様々な使い方ができます。
筆塗りする事でオイル汚れを表現したり、ドライブラシの技法で退色・埃・金属面露出の表現に使ったりします。
ウォッシングにもよく使われ、全体的な汚れや雨垂れ・錆び垂れ・水垢などの表現をします。
塗料をシャバシャバに薄めて全体に塗る技法がウォッシングですが、汚しが目的なのでウェザリングに分類されます。
似た作業のフィルタリングは色味の調整が目的なので塗装に分類されるそうです。
ラッカー・アクリルの塗膜を溶かさないのがエナメル塗料ですが、プラスチックをもろくしてしまう欠点があります。
大量のエナメル溶剤を塗るとガンプラを傷める可能性があるので、ウォッシングの時にはジッポオイルを溶剤代わりに使うモデラーさんが多いです。
取り扱う時には引火に注意しましょう。
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アクリル系塗料
エアブラシで吹いたアクリル塗料に燃料用アルコールを垂らすことで色むらを作る「アルコール落とし」という技法があります。
元々は戦車プラモデルで全体的な埃の表現に使っていたようですが、ガンプラでは寒冷地での凍結表現に使えたりします。
使うのはタミヤのアクリル塗料(コレじゃないとダメらしい)と燃料用のアルコールです。
引火しやすいので取り扱いには注意ですね。
ウェザリングカラー
油彩ベースで伸びが良い反面、乾燥に時間がかかります。
スミ入れにも使いますが、エナメル溶剤と比較してプラスチックを傷めにくいのでウォッシングで使うモデラーさんも多いです。
そのまま筆塗りしたり溶剤で薄めたり、混色して使う事もできます。
全体的な使用感、泥や埃、錆び、水垢などの表現が可能です。
フィルタリングが目的の姉妹品フィルタリキッドもあります。
クレオスのウェザリングカラーには専用の溶剤を使います。
後述のウェザリングペーストもこの薄め液で希釈することができます。
ウェザリングスティック
ちょうどスティックのりのような硬さと作りの水性マテリアルです。
泥や雪の立体的な汚れが表現できます。
ペン形状なのでガンプラにそのまま塗りつける事もできますし、削って水で溶いて筆塗りする事もできます。
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ウェザリングペースト
ドロッとしたペースト状の素材で、乾燥するとつや消しになります。
ウェザリングペーストどうしやウェザリングカラーを混ぜて色の調整が可能です。
そのまま塗りつけて泥などの立体的な表現もできますし、薄めて塗って埃っぽい表現もできます。
同製品のウェットクリアを混ぜたり上塗りすることで、濡れた質感も表現可能です。
希釈には前述のウェザリングカラー専用薄め液を使います。
ウェザリングライナー
鉛筆感覚でプラモデルに直接書ける手軽さが売りな製品です。
書きこみタイプなので平面的な錆びや泥・雪の表現に向いてます。
書いた後で綿棒を使いぼかしたり馴染ませたりする事も可能です。
クーピーペンシルのような硬さでカリカリした描き心地らしいです。
ミリタリーモデルのウェザリングでは、クレオス製の水性ホビーカラー薄め液かウェザリングカラー薄め液に先端を漬けて柔らかくしてから使う方もいらっしゃるようです。
ダメージ表現に使う道具
ウェザリングで傷や破損を表現する時に使う道具の紹介です。
通常の製作で使うデザインナイフやニッパーでもダメージ表現は可能ですが、少し踏み込んだ道具を紹介します。
手順は先にダメージ表現をしてから塗料や材料を使って仕上げます。
ピンバイス
手回し式の精密ドリルでチャックにドリル刃をくわえさせ回して使います。
貫通した弾痕などのダメージ表現に使えます。
ピンバイスで穴をあけデザインナイフやパテなどで穴の周囲を成形します。
ピンバイスでドリル刃をくわえる時には刃の太さに応じてチャック(刃を受ける金具)を交換しなければいけません。
これが意外と面倒で「○~○mmはコレ、○~○mmはコレ」と複数のチャックを使い分けなければなりません。(オッサンは覚えきれんのです…。)
ゴッドハンドのドリルビットはくわえる軸径が一律なのでいちいちチャックを交換せずに済みます。
切れ味も抜群ですし通常のドリル刃よりドリルビットのほうが作業がはかどります。
ホビーのこ
プラスチックの切断用に設計されたのこぎりです。
エッチングノコに比べると切断面は荒いですが丈夫なためダメージ表現にはこちらが向いてます。
ビームサーベルやヒートホークで深く入ったダメージやバッサリ斬られた表現に使えます。
ホットナイフ
電気で熱した刃でプラスチックを切断します。
綺麗な切断面は難しいですが、熱したコテ先で溶けたプラスチックがダメージ表現にちょうど良い感じになります。
サーベルや斧、クローでのダメージ表現に適しています。
半田ごてを持っている場合は、コテ先を交換してホットナイフにするアタッチメントが利用可能です。
軸径が何種類かあるので購入時には注意が必要です。
リューター
交換可能な先端ビットを電動モーターで回転させる切削道具です。
安価な電池式、パワフルで本格的なコード式やUSB給電式などがあります。
ウェザリングではガンプラの表面にビットを押し当てて弾痕や凹みを表現できます。
線香
家庭にある線香も使い方次第ではダメージ表現の道具に使えます。
火のついた線香をガンプラの表面に近づけて凹みを作り、弾痕や衝突痕を表現できます。
使う時は水や灰皿も用意して消火に気をつけましょう。
【重要】ウェザリング前後の手順も忘れずに
ガンプラに汚し塗装する前には、シール貼り・スミ入れ・つや消しトップコートまで済ませておきましょう。(キラキラ系シールは最後に貼る)
コーティングする事でデカールやスミ入れした塗料を保護したり、表面がザラザラになる事でウェザリングに使う塗料・材料の食いつきが良くなります。
場合によってはウェザリングした後にも塗った塗料やパステルを保護する目的の仕上げコーティングを行います。
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ガンプラウェザリング道具まとめ
ガンプラを数体汚して慣れてたら、ウェザリングスティックやウェザリングパステルを使って立体的な汚れを表現したり、エナメル塗装やウェザリングカラーでの全体的なウォッシングや雨垂れ・錆垂れの表現に挑戦してもいいですね。
一通りウェザリングの経験をしてからダメージ表現にも挑戦するといいでしょう。

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