ガンプラの塗装剥げを表現する目的で行うウェザリング技法がチッピングです。
ハゲチョロとも呼ばれ、実際に作業する時の手順やいくつかの方法を紹介します。
チッピングとは
モビルスーツが何かにぶつかったり擦れたりして、塗装が剥げた状態を表現するのがチッピングです。
角などの凸部分やパネルの継ぎ目に施してリアル感を演出します。
マーカー、筆+塗料で実際に書き込む方法や、スポンジ+塗料を使うやり方、塗装してから実際に剥がす方法などがあります。
それぞれの方法で仕上がり具合も変化するので、ガンプラのスケールに応じて使い分けたり深みを出すために組み合わせたりするといいでしょう。
チッピングの手順
よく使われる塗る・書く系のチッピングは
手順
- 下地作りのコーティング
- チッピング作業
- 保護のコーティング
の手順で進めます。
チッピングをする前に
- デカールや他のウェザリングの保護
- 塗料の定着
のためにつや消しか半光沢のコーティングをしておきます。
そして実際にチッピング作業を行ったら
- 塗料の保護
- 次の工程の下地作り
のためにもう一度コーティングをします。
コーティングの方法は下の記事を参考にどうぞ。
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ガンプラつや消し 缶スプレーを使った方法を実践形式で解説!【HG ジム・コマンド(宇宙仕様)】
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メモ
塗膜の強いラッカー塗料で半光沢の塗装面ができている場合、私は下地作りのコーティングを飛ばしてすぐにチッピング作業をする場合もあります。
例外は塗ってから剥がす系のチッピングです。
塗装が剥げた時の色を先に塗っておき、その上に離型剤を塗ってから基本塗装をします。
チッピングで基本塗装を実際に剥がしたら保護のためのコーティングを行います。
チッピングのやり方
実際のチッピングの方法をいくつか紹介していきます。
マーカーを使った方法
初心者はリアルタッチマーカーセットを使った方法が挑戦しやすいでしょう。
水性なので臭いも無く、付属の消しペンやドラッグストアで売っているエタノールで簡単に拭き取りができます。
マーカーの細い筆先を使い、点を打つようにして根気よく塗装剥げを書き込んでいきます。
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【動画あり】簡単ウェザリングでガンプラを汚す!HG ガンダム RX-78-2
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下の記事では塗装の剥げと同時に錆の表現にもチャレンジしています。
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ガンプラを簡単ウェザリング!リアルタッチマーカーで塗装の剥げ・錆びを表現
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スポンジを使った方法
手軽に細かい塗装の剥がれを表現できるのがエナメル塗料とスポンジを使った方法です。
100均で売っている台所用スポンジをちぎってピンセットでつまみ、ガンプラにポンポン塗料をのせていきます。
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【動画:スポンジチッピング】HG 量産型ザクⅡ MS-06S 製作記9
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筆で書き込む方法
面相筆で塗装が剥げそうな場所に点を打つようにしてハゲチョロを書き込んでいきます。
使うのは乾きが遅めのエナメル塗料が向いてます。
塗装だけが剥げた所はダークグレー、金属面まで達した深い傷はクロームシルバーなど2~3色で表現します。
スポンジを使った方法や塗ってから剥がす方法の後に、筆でシルバーを書き込んでチッピングの表現に深みを出しても良いでしょう。
塗ってから剥がす方法
先に塗装が剥げて見えた時の色として、下地を塗っておきます。
この時塗膜が強いラッカー塗料のオキサイドレッドやダークグレーなどがよく使われます。
下地ができたらその上にシリコンやヘアスプレーなどの離型剤で塗膜を塗ります。
さらにその上から上塗りをして、後から実際に塗装を剥がしていきます。
シリコン剥がしやケープ剥がしと呼ばれます。
ドライブラシと組み合わせる
筆についた塗料をキッチンペーパーなどでほとんど擦り落とし、ほぼ乾いた状態で凸部に色を付ける技法がドライブラシです。
凸部に薄っすら塗料がのることで、明暗や塗装の擦れ表現を行います。
先に紹介したテクニックと併用してシルバーを使ってドライブラシする事で、深い傷で金属面が露出した感じを表現する事ができます。
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塗料だけでなくマーカーを筆塗りする方法もあります。
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【ガンプラ ウェザリング】 ドライブラシで金属の露出を表現
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まとめ
よく使われる塗る・書く系のチッピングは
手順
- 下地作りのコーティング
- チッピング作業
- 保護のコーティング
が基本手順です。
例外は塗ってから実際に剥がす系のチッピングでした。
複数の色やテクニックを組み合わせる事で、よりリアルな塗装剥げの表現をする事ができます。
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