段落ちモールドって、彫るのに手間かかったりして難しそうですよね?
私も初めて目にした時は「これどうやってやるんだ?カッコいいけど難しそう!」と思いました。
しかしちょっと調べてみると、スボリ堂さんからBMCダンモなる専用工具が出ているじゃないですか!
「フムフム、簡単・綺麗に彫れるだと?ほなポチッと!」ということで即買いしました。
段落ちモールドとは?
段落ちモールドとは、ガンプラ・プラモデルのパーツのフチに作られた段差のあるモールドの事です。
上画像のズゴックではちょうど脚の前後パーツの合わせ目に段落ちモールドが施され、組み立てた際に合わせ目が目立たないように工夫されています。(ちなみに幅は1.0mmでした)
段落ちモールドをパーツのフチに施す事で、パーツを薄く見せたりデザインとして彫る事もあります。
よく上級者さんがディティールアップでやってますね。
BMCダンモ0.5/0.8mm 開封
BMCダンモは初心者でも簡単・綺麗に段落ちモールドを彫れるように開発された専用工具です。
先輩方はこれまでプラ板をガイドにしたり専用工具を自作して彫っていたようですが、これがあれば初心者でも早く正確に段落ちモールドが彫れます。
通販でポチるとシンプルなパッケージで届きました。
サイズはシャーペンやデザインナイフと同じぐらいの大きさで、取り回しがしやすそうです。
先端の刃の材質はBMCタガネと同じタングステン鋼なので、高精度で耐久性も抜群です。
両側に0.5mm・0.8mmの刃着けがされています。
BMCダンモのおすすめサイズは?
BMCダンモは段落ち幅の組み合わせで4種類のサイズ設定があります。
- 0.2 / 0.4mm 幅
- 0.3 / 0.6mm 幅
- 0.5 / 0.8mm 幅
- 1.0 / 1.5mm 幅
ガンプラHGなどの1/144スケールで、既存のスジ彫りなどと同じような幅にして極力目立たせたくないなら、0.2mmか0.3mmあたりですかね?
しかし塗装後に接着した時に、段落ちモールド処理した合わせ目がムニュッとつぶれてしまいそうなので、個人的にはちょっと細いかな?と思います。(ウデの問題かもしれませんが…)
私としては0.5mm幅が一番汎用性があると思います。(迷ったら0.5mmみたいな)
上はSDCS クロスボーンガンダムX1の胸部に0.5mmの段落ちモールド処理をして、塗装後に接着した時の画像です。
これぐらいの太さが、合わせ目に彫っても当たり障りの無い幅じゃないでしょうか?。
主張しすぎず自然に段落ちモールドとして納まってるような、可もなく不可もなくとも言えますが…。
「お、段落ち処理してあるじゃん!」とディティールを目立たせたい場合は、0.8mm~それ以上のサイズかな?
なので最初の1本には0.5/0.8mmの組み合わせがおすすめです。
通販サイトでも0.5/0.8mmのレビューが一番多い⇒みんながよく購入しているのではないかと思います。
BMCダンモの使い方
BMCダンモの使い方を紹介しておきますね。
段落ちモールドを彫りたいパーツのフチに、BMCダンモをあてがいます。
で、画像の手前・奥のどちらにも刃を動かして切削します。
何ミリの刃で彫っているか間違える事があるので、私は赤いマーカーで片方に印をつけて使ってます。
0.5mmと0.8mmで彫るとこんな感じです。
彫り方のコツ
彫り方のコツとしては、一度に深く彫ろうとせず軽い力で何度も往復させる事が基本です。
スジ彫りなどと同様に、綺麗に仕上げるためには20~30回は往復動作をする必要があると思ったほうがいいです。
力を入れすぎると刃がプラスチックに弾かれて、底面がガタガタになります。
BMCダンモの刃は、動かす方向にある程度傾けたほうが弾かれずにうまく彫れます。
弾かれて底面がガタガタになってしまったり彫る感触が悪い場合などは、BMCダンモをわざと内側に傾けて何往復かすると底面を綺麗に整える事ができます。(これは私独特のやり方かもしれないので、間違ってるかもしれません)
BMCダンモで段落ちモールドを彫る時は、力加減と刃の当てり具合がうまい具合にかみ合うと「ギュー、ギュー」という音とともにクルクルした削りカスが発生します。
逆に何かがうまくいってないと、「ガガッ、ギギッ」っという音になり、手にも”ビビリ感”が伝わってきます。
ココがポイント
- 優しく何度もなぞる
- 刃をあてる角度に注意する
うまくいってないと、「ガガッ、ギギッ」っとビビリが発生。
BMCダンモが苦手な場所の対応策
ガンプラ ザクのシールドの裏面、合わせ目に0.5mmの段落ちモールド処理をした時に、私はBMCダンモだけではしっかり彫りきれませんでした。
下の画像の矢印は、BMCダンモが彫るのを苦手としている場所です。(ウデの問題?)
BMCダンモは、彫り始めと終わりが浅くなってしまうという特徴があります。
あとパーツの入隅(逆エッジ)部分や彫る距離が短い場所も、深く彫るのが苦手です。
そんな時はBMCダンモでアタリを付けた後に、同じ幅のBMCタガネで深さを調整してやると綺麗な段落ちモールドに仕上がります。
ココがポイント
- 彫り始め・終わり
- 彫る距離が短い
- 入隅部分
などは同じ幅のBMCタガネなどを併用する。
曲線部分にも彫れる
BMCダンモを使うとパーツの直線部分だけではなく、曲線部分にも段落ちモールドを彫ることができます。
さすが専用工具、BMCタガネ+プラ板で彫る方法だと曲線には彫れませんからね。
曲線部分に段落ちモールドを彫る時は、直線部分のように端から端まで一気に彫らないのがコツです。
10ミリぐらいで区間を分けて彫り、最後に全体的になぞって整えるとうまくいきます。
ココがポイント
- 何か所かに区間を分けて彫る
- 最後に全体をなぞって調整
カンナ掛けもできる!
実はBMCダンモ、先端の平たい部分でカンナ掛けもできます。
公式にも使用可と書かれているので、この機能はぜひ覚えておきたいです。
私はSDCS クロスボーンガンダムX1を作った時に、この機能にすごく助けられました。
上画像の青で囲ったところなんですが、肉抜き穴があったのでタミヤのエポキシパテで埋めたんです。
しかしその後、どう削って面を出そうか悩んでました。
周囲のモールドも甘かったので、デザインナイフでやろうとすると変にプラスチックまで傷つけてしまいそうです。
そこでBMCダンモを思いだし、まずは先端の平たい部分をノミのように押して使ってパテを荒く削り取りました。
次は先端の平たい部分を引いてカンナ掛けようにして使い、表面を整えました。
押してノミのように使うのは公式では言及されてないので注意が必要ですが、パテぐらいの硬さなら押し・引きどちらでも大丈夫そうです。(自己責任ですが…)
ちなみにこの部分、BMCダンモでカンナ掛けの後はペーパーがけなどせず、サフ⇒塗装で仕上げました。
パッと見はペーパーがけした他の部分と遜色ない仕上がりでしょ?
まとめ
手間のかかる段落ちモールドを簡単・綺麗に彫る事ができる専用工具がBMCダンモです。
段落ちモールドはプラ板などをガイドにしたり工具を自作して彫ることもできますが、お手軽さ・精度の高さはBMCダンモのほうに軍配があがるでしょう。
いろいろ自分で試してみるのも楽しいですが、週末モデラーさんなど制限がある場合は時間と精度をお金で買うという選択肢もアリかもしれません。
最初の1本としては、段落ち幅0.5/0.8mmの組み合わせをおすすめします。
あなたの模型ライフに役立てば幸いです。
それではまた。
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