ガンプラは素組み・パチ組みで仕上げてもかっこいいですが、簡単なウェザリング(汚し塗装)をするだけでガラッと違った雰囲気になります。
ウェザリングというと最初は難しそうですが、初心者でも気軽に取り組める方法があります。
今回は簡単フィニッシュで仕上げたHG RX-78-2 ガンダムを
- 全体的な汚れ(ウォッシング)
- バーニアの汚れ・使用感
- 塗装剥げ(チッピング)
- 土埃・泥の汚れ
のメニューで汚しました。
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ウェザリング前の下地作り
簡単ウェザリングをする前にはつや消しコーティングまで済ませておきます。
素組みしただけのガンプラのパーツ表面はツルツルなため、塗料やマテリアルが定着しにくい状態です。
つや消しコーティングをすることで表面がザラザラになり、定着が良くなります。
今回は簡単フィニッシュで仕上げたガンプラを使うので事前にコーティングまで済ませた状態です。
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全体的な装甲の汚れ(ウォッシング)
使用感・経年劣化を表現する方法の一つにウォッシングがあります。
薄めた塗料を塗って適度に拭き取る事で全体的にうっすら汚れたようになります。
中・上級者はエナメル塗料やクレオスのウェザリングカラーをよく使用しますが、リアルタッチマーカーセットを使うと初心者でも手軽にウォッシングをする事ができます。
実際の作業の様子は上の動画もご覧ください。
使用したのはリアルタッチマーカーセット1からグレー2と消しペンです。
あと綿棒も準備します(できれば大小)。
乾燥しすぎると拭き取りが難しくなるので、リアルタッチマーカーは素早く拭き取り・調整できるぐらいの適度な面積ごとに塗ります。
汚れ具合が足りない場合は再度ウォッシングすれば良いのですが、乾燥しすぎて拭き取りが難しくなるとリカバリーが必要になります。
メモ
ウォッシング後のビフォー・アフターです。
動画や画像ではうっすら汚れている程度にしか見えませんが、肉眼だとけっこう変化を感じます。
胴体。
動画にはありませんが、シールドの裏もウォッシングしてあります。
バーニアの汚れ・使用感
実際に稼働しているモビルスーツのバーニアは、高温にさらされ変色したりスス汚れがついているはずです。
クリア塗料をエアブラシで吹く方法もありますが、ウェザリングマスターを使えば簡単に焼け色とスス汚れを表現する事ができます。
パステル系素材のウェザリングマスターを使うと下地の塗装を傷める心配もなく、5分程度でサッと汚れを表現する事ができます。
バーニア汚れで使うのはウェザリングマスターのBとDセットです。
その中からスス・青焼け・赤焼けの3色を使用しました。
外側は青焼けと赤焼けでグラデーションをつけ、内側にはスス汚れを付けました。
塗装の剥げ
戦場で活動するモビルスーツは擦れたりぶつかったりして塗装も剥げるに違いありません。
表現方法はいろいろありますが、今回はリアルタッチマーカーセットとドライブラシの技法を使って塗装の剥げを表現してみました。
リアルタッチマーカーでチッピング
塗装の剥げ表現のチッピングには、筆で描く方法とスポンジに付けた塗料を塗る方法がよく使われます。
今回は初心者さんでも取り組みやすいように、リアルタッチマーカーの細先を使って点を打つように実際に描いてみました。
装甲の角やシールドのフチなど、実際に擦れる・ぶつかりそうな場所に根気よく点を打っていきます。
肩先や腕先も接触が多そうなので、しっかりチッピングしました。
逆に二の腕や腹部など奥まった所は描きこんでません。
キットの背面も加減しながら描きこみました。
リアルタッチマーカーの取り扱い自体は非常に簡単で取り組みやすのですが、根気よく点を打っていく作業なので意外と時間がかかります。
もっと手早く済ませたい場合はスポンジを使ったチッピングがおすすめです。
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ドライブラシで金属面露出の表現
実際のモビルスーツは塗装面だけでなく金属面まで到達した深い傷もあるはずです。
今回はシルバーのエナメル塗料+ドライブラシで金属面が露出した表現を加えました。
用意するのは塗料と筆と新聞紙やキッチンペーパーなど。
筆先は硬いほうがいいので、ドライブラシ用に安物の筆先を1/3ほどカットしました。
ドライブラシをする時のポイントは
- 筆の塗料をよく落とす
- 表面を優しく撫でる・掃く感じ
の2点です。
筆についた塗料をほとんど落として、パーツの角や出っ張った部分を優しく撫でます。
塗料残りが多かったり最初から力強く塗ってしまうとベチャッとなって後戻りできないので、全体を見ながら慎重に進めます。
つま先や膝アーマーはしっかり汚して太ももには施さないなど、部位によってメリハリをつけると現実味が出ます。
土埃・泥の汚れ
地上で活動するモビルスーツなら足元に泥土が付着することでしょう。
入手しやすく取り扱いも簡単なウェザリングマスターとウェザリングスティックを使って、足元に土埃と泥の汚し塗装してみました。
土埃
土埃はタミヤのウェザリングマスターを付属のスティックを使って表現しました。
濃い目にしっかり汚したい場合はスポンジ側、ぼやけた感じにしたい場合はハケ側を使います。
表面が乾燥して付着量が少ない場合、デザインナイフ等で表面を少し削って粉状にすると付着量を増やせます。
泥・土
付着した泥や土の表現にはタミヤのウェザリングスティックを使いました。
スティックのりのような素材で立体的な表現が可能です。
ウェザリングスティックを直接塗ると1/144スケールのガンプラにはオーバーに感じるので、一旦紙に出した素材を水で湿らせた綿棒で塗りました。
土埃と泥の付着を表現した両脚です。
パステル系のウェザリングマスターの上に半固形のウェザリングスティックを重ねる事で、メリハリや立体感が出てます。
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ウェザリング後のコーティング
ウェザリング作業が全て終了したら、保護のためのコーティングも忘れずに行いましょう。
ウォッシングする事で表面の艶が変化したり、ウェザリングマスターやウェザリングスティックは触るとすぐに落ちてしまったりします。
取り扱いが楽な事と匂いが少ないため水性の缶スプレーが手軽ですが、塗膜が弱いという弱点もあります。
私はいつも瓶入りラッカー塗料をエアブラシで吹くか、溶剤系の缶スプレーを使っています。
つや消しコーティングは湿度の高い時にやると白化トラブルを起こす可能性が高いので天気に注意して行いましょう。
また溶剤系の塗料は下地を溶かす事があるので、一度に厚塗りする事は避けましょう。
簡単ウェザリング完成
簡単フィニッシュ後に初心者でも手軽に取り組めるウェザリングをする事で、より現実味のあるガンプラに仕上がりました。
以前より目に見える情報量が増えています。
チッピングやドライブラシで立体感も増しました。
平面的に見えたビームライフルやシールド裏もより立体的に見えます。
まとめ
今回は簡単フィニッシュで仕上げてあるガンプラに
- 全体的な汚れ(ウォッシング)
- バーニア汚れ・使用感
- 塗装剥げ(チッピング)
- 土埃・泥の汚れ
のウェザリングを施してみました。
新品の機体のように綺麗目に仕上げるのもいいですが、汚し塗装をして戦場で活動してきた雰囲気に仕上げるのもいいですね。
今回紹介した方法は後から施す事ができるので、素組み・パチ組みや簡単フィニッシュで仕上げてあるキットでチャレンジしてもいいかもしれませんね。
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